2015年7月29日水曜日

ネットボールセオリー ~WAのプレースタイル~

こんばんは、バヤシです。

大好評のネットボールセオリー、順調に進んで第3弾です。

今回はもちろんWAのプレースタイルについて紹介したいと思います。


WAってどんなポジション??



WAの動ける範囲は、オフェンス側のゴールサードと真ん中のゴールサードの2つ。
ですが、ゴールサークル内には入れません。
すなわち、シュートがうてないオフェンスのポジションです。
WAはチームのオフェンスのリズム作りをするポジションです。

どんなプレースタイルがあるの?




WAのプレースタイルで一番違うのは、センターパスの時の動きです。
センターパスは、試合開始時またはゴールが決まった後に、両チームが順番に行います。
コートのちょうど真ん中から、ボールポゼッションが確保された状態でプレーが始まるため、ここから得点に確実に繋ぐことが勝利への近道になります。

このセンターパスに積極的にからむWAのプレースタイルがあります。
WAがセンターパスをキャッチすれば、GAは素早くゴール下に入ることができます。さらにCはWA→GA or GSにパスが回っているうちにサークル際まで来てゴール下へのパス出しがしやすい位置に移動しておくことも容易です。
これは、チーム全体のオフェンスをWAが回しているチームによく見られます。センターパスを相手ディフェンス陣に負けずに取り、その後のオフェンスをGS、GA、Cのバランスを見て組み立てていきます。
オーストラリア代表のマディロビンソンがこのタイプです。
(残念ながら今年のワールドカップは怪我のため欠場)

オーストラリア代表 Madison Robinson

対して、センターパスキャッチのメインはGAに任せるタイプ。
正直言って、このタイプのWAは観戦しているとほとんど記憶に残りません。(好みの問題ですが)
と、言っても突っ立ているわけではなく、GAやCが作るオフェンスのリズムにうまく乗ってプレーします。
特にGAがセンターパスを取ったあと、いかにサークル際でもらえるかパス回しに参加できるかで、オフェンスの種類も増えるので簡単に得点まで繋げられます。

どうゴール下にパスを繋げるかは、WA次第



WAはオフェンス側のプレー範囲ですが、シュートができない。
その分ボール回しに徹することができます。

WAの動きによって、オフェンスのスムーズさが全然違います!
ゲームを見るときはWAのプレースタイルにも注目してみてください♪

写真 : 金子昌史様 木村理様 木村誠様 @ バヤカップ2015

2015年7月24日金曜日

ネットボールワールドカップ2015 大会形式

こんにちは!バヤシです。

今年は、ネットボール界とってはワールドカップイヤー。
(大会期間は8/7~16)

さらに、世界ランキング1位のオーストラリアのシドニーで開催されるため
開催前から盛り上がりを見せています。

そして!私自身もワールドカップの準決勝と決勝を現地にて観戦致します!
今からワクワクしております!

ということで、ワールドカップに向けていろいろ情報出していこうかなと思います

出場チームはどこ?


開催国枠 オーストラリア
世界ランキング上位国
ニュージーランド、イングランド、ジャマイカ、マラウィ、南アフリカ

アジア代表
シンガポール、スリランカ
アフリカ代表
ザンビア、ウガンダ
ヨーロッパ代表
スコットランド、ウェールズ
アメリカ代表
トリニダードトバコ、バルバドス
オセアニ代表
フィジー、サモア

大会形式は?


こちらが公式に発表されている、大会形式です。

Netball World Cup 2015 Competition Format


詳しく見てみましょう!

予選リーグから強豪同士がぶつかる!

まず、4チームごとのリーグ戦を戦います。(プールABCD)
この中の上位2チーム勢で、2つのリーグを組みます。
プールEにA1位、B2位、C1位、D2位が入り、プールFにA2位、B1位、C2位、D1位が入ります。
下位2チームも2つのリーグに分けられます。


どうやって進んでも、強豪と何度もあたる大会形式

次にプールE、Fそれぞれの上位2チームが準決勝に進みます。
準決勝では、各プールの1位、2位がたすき掛けのような組みあわせになります。
決勝は、準決勝の勝者同士、3位決定戦は敗者同士の試合になります。

決して強いチームだけがたくさん試合をするわけではないですよ♪

対して、予選のABCDプールを下位2位になったチームで、二つのプールができます。そのあとに、プールEFから落ちてきたチームと合わさって、順位決定戦に進む形です。

各チーム8試合行うことになりますね。1日1試合、途中に2日休憩を挟むため、ワールドカップは10日間の日程で開催されます。

強豪チーム同士の試合がたくさん見られるフォーマット!

予選リーグから、世界ランク1,2位のオーストラリア vs ニュージランドや
同3位, 4位のイングランド vs ジャマイカの試合が見られます。

世界最高レベルの試合が楽しめるワールドカップ!
今から楽しみですね♪

Netball World Cup 2015公式サイト

Netball World Cup 2015公式サイト(大会フォーマット)



2015年7月23日木曜日

ネットボールセオリー ~GAのプレースタイル~

こんにちは!バヤシです。

ネットボールの各ポジションの動きを知ってもらって、
ネットボールをさらに楽しんでもらおう企画第2弾!


今回はGAのプレースタイルを紹介します!

GAってどんなポジション?




GSとならび7つのポジションのなかでも、シュートを打てるポジション。
GSと違うのは、動ける範囲。ゴールサード、センターサード、ゴールサークル内でプレーできます。
動ける範囲が広い分、シュートだけではなく攻撃の組立にも参加する、最も花形のポジションと言えます。

どんなプレースタイルがあるの?


日本のGAは、ボール回しに積極的に参加する。

GAのプレースタイルは、GSとの連携とチームの攻撃の組み立て方で違いが出てきます。

まず、GSがゴール下でドン!と構えているタイプのときは、GAはGSへより確実に効率的にパスが行くようにボール回しに徹します。
もちろんGAがシュートをうつときもありますが、それはGSにディフェンスが引っ張られて空いたスペースに入り込んだ時だけ。

対して、GSが動くタイプの時は、サークル内にポジションを取り、各ポジションと連携を取り、常にゴールを狙えるプレーをします。
GSひとりに任せられるチームはあまりなく、ほとんどのGAがこちらのタイプです。

次にセンターパスの時の動きにも違いがあります。
センターパスを積極的に取りにいくタイプは、オフェンス全体を引っ張っていける選手です。
GAが、センターパスを受け取るとサークル内に戻るのが必然的に遅くなりますが、その分CとWAが先にサークル際の良いポジション取りやすいので、サークル内への正確なパス出しをしやすくなる効果と、センターパスからゴール下へのテンポが良くなります。
ニュージーランド代表のマリアトゥタイアはこのプレースタイルの代表的な存在。
さらにロングシュートも得意とし、ニュージーランドのオフェンスを一手に引き受けているともいえます。

もう一つは、センターパスはWAに任せて自分はサークル際でのパス回しに参加するタイプ。
こちらは、ゴール下に素早く戻れるので、サークル内の数的不利を解消しやすくなります。
CやWAのパス出しがうまく、ゴール下での連携がしっかりできていると、かなり効果的に攻撃を組み立てられるプレースタイルです。
こちらは、オーストラリア代表の選手に多く見られます。
といってもGAの選手が元からそうなのではなく、強力なWAがいるからという側面のほうが大きいように感じます。

GAはオフェンスの調整役でもあり、リーダーでもある。

やっぱりシュートを決めるのも大事
チーム全体のプレースタイルによってGAの役割は大きく変わります。
それでもオフェンス陣の中心にいることは違いありません。
そのチームのGAが中心となってオフェンスを組み立てているのか、もしくは潤滑油のようにうまく調整しているのか、そこに注目するとさらにネットボールが楽しめると思います♪

写真 : 金子昌史様、木村理様@バヤカップ2015

2015年7月22日水曜日

ネットボールセオリー ~GSのプレースタイル~

こんにちは!バヤシです。

ネットボールをもっと知ってもらおうという目的のもと、ネットボールのルールだけではなく、各ポジションのプレースタイルも紹介しようと思い、今日からあるシリーズを始めます!

その名も(タイトルの通り)ネットボールセオリーです!

第1弾はシュート成功率がもろに勝敗に響くGSのセオリーを紹介します!

GSってどんなポジション?




GSはコートに立つ7人のなかでも、シュートを決めることに特化したポジション
当然動ける範囲も狭く、オフェンス側のゴールサード一つ分とゴールサークル内のみプレー可能です。

どんなプレースタイルがあるの?


GSのプレースタイルは、各プレイヤーの身体能力によって大きく変わります。
まず代表的なのが、ゴールサークル内からほとんど出ずに、ゴール下でボールを待つプレースタイル。
これは身長の高いプレイヤーに多く見られるスタイルで、ジャマイカ代表のジャニエルフラワーリードや、アジアではスリランカ代表のGSがこのスタイルでプレーします。

腕を高く上げて、一番高い位置からシュートをするのが
ネットボール独自のシュートフォーム
メリット
ディフェンスより身長が高く、サークル外からのパスの成功率が高ければ、もはや敵なしです。ほとんどの場合ディフェンスの裏を取っていて、ゴールにも近いため高いシュート成功率は確約されたようなものです。
さらに、長いパスもゴール下に放り込めるため、1点決めるまでの時間も短くなり、大量得点のチャンスが生まれます。

デメリット
このプレースタイルを十分に生かせるほど身長がある選手が、ほとんどいないことが、一番に上げられます。代表クラスでこの戦術が通用するのは、世界を見ても数えるほど。世界レベルのディフェンスは10cm程度の身長差であれば、どうにかカバーしてきます。そう考えると、やはり2m以上の身長が必要になってきます。
そして、もう一つはGSのコンディションによって得点数が大きく変わること。この戦術を採用しているチームのGAは往々にしてシュートがうまくないです。なので、GSのコンディションが悪かったり、ディフェンスにやられっぱなしになるとたちまち雲行きが怪しくなります。


もう一つが、サークルの外まで出てきてボール回しに参加するプレースタイル
これは、俊敏性が高くゴール下でのドッヂや、GAとの連携でフリーになりパスをもらってシュートまで決めます
こちらは、身長がそこまで大きくなくても対応できるため、ほとんどのGSがこのプレースタイルです。
特に日本のネットボール界では、180cmを越える選手はいないため、すべてのGSがこちらのプレースタイルです。

ディフェンスを振り切ってボールをもらいに行く
メリット
ドッヂで対応したり、うらをとったり、スクリーンをしたり、ボールをサークル外からもらうパターンをたくさん持っているので、ディフェンスに合わせて攻撃の仕方を選ぶことができます。
またサークル際のパス回しにGSも参加することで、オフェンス陣のボールも良く回りスペースを使いやすくなります。
またGSだけに、シュート本数が偏るわけではないので、GAからも決めていけるのもメリットの一つです。

デメリット
ミドルコートのプレイヤーと連携できてないと、パスが通りにくくなります。スペースに入り込むのとパスのタイミングがずれてしまうと、たちまちディフェンスにカットされます。
チーム全体のオフェンスシステムにうまく組み込まれないと、難しいプレースタイルではあります。

スタイルは違えど、シュートをしっかり決めるのがGSの役目。

うまいボール回しも、シュート成功へのカギ
GSの役割は、チームのみんなで運んだボールを最後に得点につなげる大きな仕事です。
ネットボールの試合を見るときに、GSのプレースタイルに注目してみたら、また楽しみが増えますよ♪


写真 : 木村理 @ 2015年バヤカップ

2015年7月20日月曜日

第2回バヤカップ開催!!

去る7/12(日)に、バヤカップが開催されました。

バヤカップとは、昨年から始まったネットボールの普及を目的とした大会。
今年は、東京海洋大学越中島キャンパスの体育館が会場となった。

昨年のバヤカップのリポート
毎年恒例のWLS監督ナガトモによる選手宣誓

参加チーム

WLSネットボール
チーム代表 川野選手のパス出しは必見
2008年に設立された在京の社会人ネットボールチーム。
昨年の第16回全日本ネットボール選手権で優勝し、先月の第4回ミックスネットボール選手権でも優勝した、現在日本の頂点に立つチーム。
外国人の選手も所属し、海外のネットボールからの技術も積極的に取り入れてるチーム。
オフェンス側の選手からプレッシャーをかける強固なディフェンスが特徴的。

群馬県立女子大学
どの選手も基礎がしっかりしているのが特徴的
今年初参加の群馬県にある大学生チーム。
日本にネットボールを持ち込んだ神山氏が在籍していた大学で、今でもコーチをつとめている。
選手は、基礎がしっかりしていて、スペースへの走り込みとそこへのパス出しはうまい。
また、マンツーマンのディフェンスを徹底している。

東京海洋大学

男性ならではの身体能力を存分に生かしたプレーが素晴らしい
昨年から出場している、東京唯一の大学生チーム。
大学2年生が中心となっていて、メンバーの多くはまだネットボールの経験が浅い。
それでも、部員は20人を越え他大学や他チームとの交流に積極的。

上記のWLS、県立女子大、海洋大(2チーム)の計4チームが参加した。

結果

優勝チーム

WLSネットボール。前回大会に引き続き、連覇を果たした。
オフェンス陣が精細に欠いた試合が多く見られたものの、持ち前のディフェンス力は健在。
今回のチームコンディションでも、しっかり優勝してくるのは王者の証。

準優勝チーム

群馬県立女子大学チーム確実なパス回しとネットボールのセオリーを徹底的に
守った戦略で、男性の多い海洋大を破った。
それでも、パス回しにまごついていた印象は否めない。
上級生のスキルは目を見張るものがあったが、選手間の連携不足や1年、2年生との差を感じた。

第3位チーム

海洋大の2年生中心チーム。
早いパスと素早いパスカットで、県女に善戦するも大事なところで勝ちきれなかった。

第4位チーム

海洋大の1年生中心チーム。
4月からネットボールを始めたメンバーがほとんどで、他チームとの経験の差を埋めることができなかった。

総評


今年のバヤカップは全体的に準備不足であった。
大会開催日程の決定や参加チームの確定も遅く、運営側の準備不足が選手側にも伝わり、締まりのない大会になってしまったように感じる。
それでも、今年は初めて群馬県立女子大学からチームが出場し、昨年は1チームのみであった海洋大学から2チーム出場するなど、さらなる広がりを感じさせる大会であった。
来年のバヤカップには、出場チーム数の増加とネットボールスキルの向上を期待したいと思う。

全チーム集合写真
今年は44名のプレイヤーが参加した。
撮影協力 木村理様